第一章 『 ザッカニアへ 』
ページ2:『 手紙の中身 』

ポストをつめていると、

さっきまで じっとしていたはずなのに、

どこかで、かすかにうごいたがした。

かぜもないのに、

もとにちたっぱが、

ひとひら、ふるりとれる。

そのとき——

ポストのとびらきざまれたほしが、

ほのかに、あたたかくひかりはじめた。

ひかりは、つよくなったり、よわくなったりしながら、

まるで「づいた?」といかけるように、

ゆっくりとまたたいている。

つぎの瞬間しゅんかん

ちいさなおとてて、

ポストのとびらが、すこしだけいた。

ポストのなかには、一通いっつう手紙てがみ

ほし封蝋ふうろうが きらり とひかり、

ひらくと ふんわり、よるもりかおりがした。

手紙てがみには、たことのない文字もじ

ほしのような点々てんてんが つづいていた。

けれど、なぜか不思議ふしぎ意味いみがわかる。

こういてあった——

「このよる、まんなかのほしが ふたたび ひかります。

 かぜ合図あいずをたどって、おいで。

 “とびら”は、そばにある——」